実際の支出でできる必要経費の控除
サラリ-マンの実際の必要経費を把握するのは難しい面もありますが、他方、実額で経費を把握できる場合には、それによって給与所得の計算をすることを認める必要があります。
そこで、特定支出をした場合に限って、年間の特定支出の合計額が給与所得控除を超える場合には、その超えた分の金額を給与所得控除後の金額からさらに差し引ける制度が設けられています。この場合には、確定申告をする必要があります。
特定支出とは次のものをいいます。
- 通勤のために必要な交通機関の利用又は交通用具の使用ための支出
- 転任に伴う転居のための支出
- 職務の遂行に直接必要な技術又は知識を習得するために受講する研修のための支出
- 職務の遂行に直接必要な資格の取得費
- 転任に伴い単身赴任をしている人の帰宅のための往復旅費
この特例の適用を受ける場合には、給与等の支払者の証明書や特定支出の金額を証する書類などが必要です。