税務コラム

関信会広報部 編集長後記

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かんしんえつ 2013年1月

新しい年が始まった。年末年始は母といっしょに温泉ですごした。父が亡くなってから「一人で大丈夫」と強がる母だが、私たちといっしょに新年を迎えることをとても喜んでいた。元気で長生きするのは男性よりも女性が多い。そして、母の世代は人の役に立つことが大好きだ。お金も持っている。若い世代のために高齢者の力をもっと生かすことはできないものか。

昨年12月に、自民党政権が復活した。「補正予算12兆円規模」「新規国債発行50兆円」という方向で公共事業を中心に景気対策を進め、デフレ脱却を図る。税制改正大綱のとりまとめは1月末の予定。平成26年4月の消費税率アップを前にして低所得者対策、所得税の最高税率や相続税の課税範囲などの改正に向けた議論を開始した。

住宅取得資金の贈与税の非課税と合わせて、「消費税率が上がる前に家を建てよう」と住宅会社が営業している。税制改正にも住宅関連の優遇措置が盛り込まれる可能性が大きい。しかし、その前に金利が上がるから「早い方がよい」とあせらせる。一生に何度もない大きな買い物をするにも、税制の影響が大きい。

70歳から74歳の医療費の窓口負担を1割に据え置いた特例措置を継続する方針だという。世代間格差の是正のため本来の2割に引き上げるという意見は、参院選後に引き伸ばされた。

もうすぐ個人所得税の確定申告期を迎える。年金所得者は申告が義務ではなくなったが、医療費控除の相談が多い。たくさんの領収書を持ってくる方々の負担がもし倍になるとしたら、大変なことだ。反発も大きいだろう。

税金の負担や使い道について決めるのは国会だが、もっと私たち自身の問題として考えていかなければいけない。

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